Top / D / 2011-02-07

ジャズピアニストがシャープ調を敬遠する理由

ジャズをメインで演奏しているピアニストは実はシャープ系の調が苦手だ。これは歴史的な背景もあるんだけども、ジャズで使われることが多いソプラノサックス、アルトサックス、テナーサックスはどれも移調楽器だ。簡単に言うと、それぞれのサックスはドレミファソラシドって吹いたとしても実音のドレミファソラシドにはならない。ソプラノサックスとテナーサックスは実音でB♭調になり、アルトサックスはE♭になる。誤解をおそれずに言えば、これらの調はそれぞれの楽器が一番楽に演奏できる調なのだ。ピアノだと白鍵がメインに使えるC調が一番楽、ギターだとEやAが楽かな?例えばアルトサックスが実音C調の曲を演奏するとき、彼の譜面はA(♯3つ)になる。実音のE♭調(♭3つ)を演奏するとき、彼の譜面はシャープもフラットもつかない一番楽な調になる。逆に#1つ着いただけのG調でもサックスはE調(♯4つ)になってしまってちょっと大変。サックスが主要位置で育ったと行っても過言でないジャズはサックスと上手に付き合っていくために実音で♭がいくつか着いた調に落ち着くことが多く、実際ジャズの曲はフラット系が実に多い(ボーカルをフューチャーしたアレンジを除く)。音源や譜面もそういった調が多くなるため、演奏時もフラット系の調になる。サックスの居ないバンドは別にフラット調で演奏しなきゃならない理由も無いんだけど、わざわざシャープ調に直す理由も無いため、やっぱりフラット系が多くなる。ボーカルは自分の声の高さに合った譜面に書きなおしす(みんな自分用の譜面を持ち歩いている)のだけど、シャープ系が苦手なピアニストが多いという理由でフラット系を選択してくれる方までいる(シャープ系はだいたい半音ずらすとフラット系になる)。本来はシャープ系だろうが自分の声にあった調を選択するべきだけど、編成によりサックスが入るかもしれないし、そのほうが事故が少ないらしい。ポップスにもサックス居るじゃんと思う方もいるかも知れないが、ジャズはサックスが主要位置で育った反面、ポップスはアレンジ時に足される事が多い。ギターで作ったE調やA調のポップスの曲でサックス吹いてる人は実は結構すごい事をしている。

フレーズや曲のコピーをメインに練習するジャズピアニストは滅多にシャープ系の曲に当たらない。するとフラット系の曲はしょっちゅう弾いてるので手が馴染んでるけどシャープ系の曲は苦手になる。よってシャープ調を敬遠するようになってしまう。と言っても一定のレベルを越えると調に対して得意苦手無くなるらしいよ(逆説的)。



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Last-modified: 2011-02-08 (火) 14:55:53 (2273d)