Top / D / 2009-11-25

誰のための譜面か

晴れ。暖かいが夜からそれなりに冷えてきた。植木の草が青々ツヤツヤテカテカ元気だ。いよいよ何という名前なのか気になる。

万人向けに書かれた譜面は存在しない。文章でもそうだけど、かならず対象が存在する。市販されているポピュラーピアノ譜は黒玉をそのまま弾けば良く、コードもついている物もあるけど読めなくてもかまわない、黒玉が弾ける人向けに書かれている事が多い。入門書であればドレミの音階まで書かれている物もあるだろう。僕の見た事ある程度の市販されているクラシックピアノ譜はいわゆる楽典に忠実に書かれてる。というか、ある時期からそれらを元に楽典が組まれたのだろうけど。ピアノ以前の古典の楽曲をピアノ向けに書き直した楽譜は少なからず誰かの手によってピアノ向けに編曲されている事もあると聞いた。ポピュラーの譜面では歌詞とコードのみで、譜割すら書いてない楽譜もある。これらはある程度その曲を知っている人向けに書かれている。ジャズの譜面はイントロ、エンディングが書いてない物もあるが、それらは演奏者が補完して演奏する事が多い。決してイントロエンディングがいらない曲という意味ではない。歌伴では黒玉がびっちり書いてある譜面などもある。たいていはその通り弾くように書かれているが、その通り弾かなくてよい場合もある。事前の打ち合わせや、歌ってる最中の曲の進行状況の方が重要な事が多い。琴や三味線の譜面も僕なんかには理解不能だし、雅楽の譜面に関してはもはや図形やマトリックスにしか見えないが立派な譜面だ。

どのように演奏してもらいたいのかを書いておくのが譜面だと思う。楽譜だけで完璧に万人向けに音楽を記述する事は不可能だ。故に解釈の入る余地がある。譜面の書き手は、こう書いておけばこう演奏してくれるだろうという期待を書いているだろう。黒玉から音を汲み取るのではなく、書き手の心境を読み取る。大抵の譜面は黒玉通りで良い事が多いし、ここはこの通り弾いてほしいんだろうな、と思ったところはその通り弾くが、基本的には、黒玉通り演奏する必要はないと思っている。

たとえば、一言「自由に弾く」とだけ書かれた紙があったとしても、それは立派な譜面だ。



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Last-modified: 2009-11-25 (水) 22:45:10 (2821d)