* ドミナントとは? [#h1a2d168] - ドミナントはコード機能の名前で、「不安定」を意味するようです。なぜ不安定に聞こえるのかという疑問には、生理的にそのように聞こえるのだからしょうがない、と考えるようにしています。 - ドミナントはトニックへの解決を促す響きを持っているようです。ある7thコードが結果的にトニックに解決していたからドミナントだった、と見なすのか、7thコードだったらすべてドミナントと見なすのか、は鶏卵的理論ですね。前者は理論的にはきれいに見えますが、何か釈然としない物が残りますし、後者はブルースで使うコードがすべてドミナントになってしまい、説明がつかなくなってしまいます。とにかく、ドミナントとは「トニックへの解決を促す響き」を持っていると言われています。 * ドミナントの条件 [#k63982db] - ドミナントとして機能する条件として「増4度音程」を含んでいる事があげられます。ダイアトニックコードの内、コードトーンに増4度音程を含んでいるコードはVのミクソリディアとVIIのロクリアだけです。これら両方ともドミナントです。 - しかしVIIのロクリアをドミナントとして扱っている楽曲(譜面)には未だに出会ったことがありません。僕が気づいていないだけかもしれませんが・・。近いのはV7/VIIのオンコードをよく見ます。 - たとえばサブドミナントマイナーは「トニックへの解決を促す響き」を持っていますが増4度音程を持っていないため、ドミナントでは無いと考えます。 - たとえばサブドミナントマイナーは「トニックへの解決を促す響き」と言えますが増4度音程を持っていないため定義上ドミナントではありません。 - 疑問:マイナーツーファイブ時に IIm7-5, V7, Im という進行がよくありますが、IIm7-5はロクリアですね。まさに増4度音程を持っていますが、こいつはドミナントなのでしょうか?理論的にはドミナントですね。マイナーツーファイブ時は、ドミナント→ドミナント→トニックって進行していたんだよ!?な・・なんだってぇ!?実際の所どうなんでしょう。僕にはサブドミナント的にも聞こえます。II7では無いのでダブルドミナント(ドッペルドミナント)とも違う物ですね。 * ドミナントの代理コード [#kb6c5573] - 以下の条件を逸脱しない範囲でアレンジの手段として代理コードが使えるようです。 -- トニックへの解決を促す響きを持つ。 -- コードトーンに増4度音程を含む。 - 代理コードは以下の条件で決定できます。 -- メジャー(I)に解決するドミナントの場合 --- V7(#11) Lydian7th --- V7(b9) Harmonic Minor Perfect Fifth Below --- V7(#9,13) Combination of Diminish --- V7(#5,#9) Alterd --- V7(#5,9) Whole Tone -- マイナー(Im)に解決するドミナントの場合 --- V7(b9) Harmonic Minor Perfect Fifth Below --- V7(#5,#9) Alterd --- V7(#5,9) Whole Tone * ダブルドミナント(ドッペルドミナント) [#dbd0acb4] - 連続したドミナント進行を指すようです。たとえば「II7 - V7 - I」という進行を指しているようです。理論的に存在していますが、実践的にはあまり遭遇したことはありません。 - 連続したドミナント進行の意味で「II7 - V7 - I」という進行を指します。