** Cメロ譜の弾き方(8) [#v5e15193]
> 引き続きポップスっぽいサンプル曲の、今日はサビ部分を弾いてみるよ。
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*** 17 - 20小節目 [#o8cfa4bd]
> ↓Bメロ最初の4小節。シンプルだけど、小賢しい小技を散りばめて弾いてみた。
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> 17小節目、もともとFの指定の所をG/Fにした。これはメロディーがシの音から始まってラに解決するところを見て、ベースはFのまま、上声部でG→Fと進行するようにしてみた。G/Fというのは表記上 FM7(9,#11) と全く同じだ。どちらもリディアスケール(Lydia)を使いますという意味になる。
> 18小節目、D/F#はオンコードだ。表記上 D on F# と書いてあっても同じ意味。属性的には F#dim の意味に近い。スケールもF#ディミニッシュスケールでOK。D7(♭9,13) という見方もあるかもしれなくて、これだとスケールはDコンビネーションディミニッシュで良くて、こっちでも F#dim と響きもだいたい同じ。DコンビネーションオブディミニッシュとF#ディミニッシュスケールは同じ音列。
> 17小節目、もともとFの指定の所をG/Fにした。これはメロディーがシの音から始まってラに解決するところを見て、ベースはFのまま、上声部でG→Fと進行するようにしてみた。G/Fというのは表記上 FM7(9,#11) と全く同じだ。どちらもリディアスケール(Lydia)の世界ですという意味になる。
> 18小節目、D/F#はオンコードだ。表記上 D on F# と書いてあっても同じ意味。響きは F#dim にも近い。スケールは F#ディミニッシュスケールになる。D7(♭9,13) という見方もあるかもしれなくて、これだとスケールはDコンビネーションディミニッシュで良くて、こっちでも F#dim と響きもだいたい同じ。(DコンビネーションオブディミニッシュとF#ディミニッシュスケールは全く同じ音列)

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> 19小節目、もともとEm7(Phrygia)だった所を Em7(9)(Doria)にした。注意するのは、Em7(9)(Doria)にしたことでノンダイアトニックコードになっている点だ。なんとなく9thを付けたのではなく、覚悟を持って9thを付けた。ここではアウトさせた9th(ファ#の音)はきちんと3rd(ソの音)に解決させている。アウトした9thは必ずしも3rdに解決しなければならないという意味でも無いが、ここではメロディーがたまたまラ→ソになっているのもDoriaの採用を後押しした。もう一つ採用の理由は、次の20小節目がA7、その次の21小節目がDmと、19〜21小節目にかけてマイナーツーファイブできる流れになっている。この流れならこのEmをDoriaにすることはある程度自然に響くだろうとも判断した。
> 20小節目は普通に手癖のごとく♭9thが入っただけ。この流れで来ると、ここの小節は非常にシンプルに見える不思議。
> 19小節目、もともとEm7(Phrygia)だった所を Em7(9)(Doria)にした。注意するのは、Em7(9)(Doria)にしたことでノンダイアトニックコードになっている点だ。なんとなく9thを付けたのではなく、覚悟を持って9thを付けた。ここではアウトさせた9th(ファ#の音)はきちんと3rd(ソの音)に解決させている。ここではメロディーがたまたまラ→ソになっているのもDoriaの採用を後押しした。次の20小節目がA7、その次の21小節目がDmと、19〜21小節目にかけてマイナーツーファイブできる流れになっている。この流れならこのEmをDoriaにすることはある程度自然に響くだろうとも判断した。
> マイナーツーファイブを見据えれば、この Em7 を Em7(b5) にしてみるのは検討の価値があるだろう。
> 20小節目は普通に手癖のごとく♭9thが入った。この音列から判断すると、ここのスケール候補はHMP5に限定される。

*** 21 - 24小節目 [#o75b8bee]
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> 21小節目、このDmはもともとDoriaなので9thを入れることはほとんど抵抗が無い。トップのソの音も入れると、9, 11 の響きになっている。これはこれで綺麗になった。A♭7はダブルドミナント(ドッペルドミナント)の裏コードだ。当初このコードを入れる予定は全くなかったけどついでに少し無理して入れてみた。スケール的にはホールトーンになるのこれ?すごいな。次の小節がG7なので、A♭→G とドミナントで半音進行するようにした。
> 21小節目、このDmはもともとDoriaなので9thを入れることは抵抗が無い。トップのソの音も入れると、9, 11 の響きになっている。これはこれで綺麗になった。A♭7はダブルドミナント(またの名をドッペルドミナント)としての裏コードだ。スケールはホールトーン。次の小節がG7なので、A♭→G とドミナントで半音進行している。

> 22小節目、普通のドミナント。もうちょっと変に弾こうと思ったけど思いつかなかったので普通になった。
> 22小節目、普通のドミナント。4拍目の♮ラは♭ラでもよい。

> 23~24小節目。もともとは2小節間Cの指定だった。この次の25小節目がBm7-5と、変なところに行っており、手前の24小節目をドミナントに変えるのも気が進まなかったので、Cをベースに少し変化を付ける方向で、このようにしてみた。24小節目は Em7 の響きだが表記上 CM7/E にした。どっちでも音は同じなんだけど、EmのIIIの機能というよりはIの機能を主張したかったので表記上はこうした。まぁ、気持ちの問題。この2小節はもっと手軽にいろいろ変えようがありそうだ、この弾き方は一例。
> 23~24小節目。もともとは2小節間Cの指定だった。この次の25小節目がBm7-5と、変なところに行っており、手前の24小節目をドミナントに変えるのも気が進まなかったので、Cをベースに少し変化を付ける方向でこのようにした。24小節目は Em7 の響きだが表記上 CM7/E にした。どっちでも音は同じなんだけど、EmのIIIの機能というよりはIの機能を主張したかったので表記上はこうした。この2小節はメロディーも空いており編曲と相性がよさそうだ。

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> 次回は仕込み満載のサビ最後の4小節を弾いてみるよ。

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