ピアニストが右を向いてる理由

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曇り。関東も涼しくて過ごしやすいな。今日は洗濯したり掃除したりおみやげ食ったり(!)のんびり過ごした。

グランドピアノはフタを開けたときに右側が開くようになっている。フタは本体の音を反射する目的で開く。よってフタを開けると右側に音が向くようになるので、この方向を客席に向けると自然と鍵盤側が左になり、ピアニストは右向きで座ることになる。演奏時も大抵の曲は右手のほうが活発に動くのでこのほうが見栄えが良くていいね。

ピアノは左の鍵盤ほど音が低い。低い音を出すにはより重い弦を使うか、より長い弦を使うことで実現できる。必然的に左側ほど弦長が必要になり、弦の張り方も左が長く、右が短い三角形に近くなる。ここにフタの開閉機構を入れるとすると左側を支点にするほうが安定する。というのが今のグランドピアノの形で、実はいろんなところに理由がある。

ピアニスト2人で、2台のピアノ用の曲を演奏する場合、ピアノは向かい合わせに配置する事が多い。並列に置くより見栄えがいいし、ピアニスト同士の合図もしやすい。この場合、手前側(左向き)に配置されたピアノのフタを開くと奥のピアノの音を遮ってしまう。手前側のピアノのフタをステージ側に半開にできれば丁度いいけど機構的に出来ないので、こういう時はフタを外してしまう事が多い。



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Last-modified: 2011-06-26 (日) 16:25:42 (4681d)